ご機嫌伺いレポート

折角ピアノを始めたんだから、
このところほぼ会話のないウィスタリアくんが
今どうなっているのか確認しようということになった。
記憶が曖昧だが、最後に調律をしたのは2001年〜2003年である。
/* 20151213 add 確認したところ、2010年頃に調律が行われていたようだ!! */
これだけ放置していれば、おかしくなっていない方がおかしいというもの。
ざっと確認して認識した問題は以下のとおりである。

・18D 鍵盤を押して指を離したときにシャァン!という雑音がする。弦を指でこすったときの音に似てる。
・27B タッチがふかふかして妙な感じ。連打が続かない。
・29C# ハンマーがのろい。戻りも悪い。
・33F ダンパーの戻りがとても悪い。
・34F# ダンパーの戻りが悪い。
・74A# 雑音がする。
・78D なんか異様に音が硬い。
・84G# 強くたたくと 鍵盤が戻らない(これについては数年前から認識している)
・マフラーペダルを踏んだ状態だと低音部のハンマーが戻らず音が伸びない。
・そもそも調律してないので音が狂い過ぎ。

この惨状では、楽器ではなく、もはやインテリアである。
かわいそうに。ごめんね、ごめんね。
今度実家の人に来てもらおうね。
↓実家の人に来てもらった結果
第一回目治療
第二回目治療

 

中の様子。(クリックで画像拡大)


ふたを開けたところ。


かっこいいマーク。


製造番号で身バレ……ないか。


調律カード入れか保証書入れのような袋が付いているが何も入っていない。
ヨーロッパスタイルってとこか。
そんなら、そもそも袋をつけなくてもよかったんじゃ。
いや待てよ、もしかしたら技師さんへのチップ入れかもしれない…


全体的にチリだらけ、シミだらけ、サビだらけ。


折角のレンナーハンマーも埃まみれである。


マフラーペダル(弱音ペダル)のフェルト。
これを見たときぞっとした。ハンマー跡が付き過ぎである。
苦情が来たわけでもないのに、一時期ピアノの音にノイローゼ気味で
マフラーペダルを踏みっぱなしだった。嫌な思い出である。
弱音(じゃくおん)ペダルではなく弱音(よわね)ペダルだった(意味不明)


鍵盤。シミがすごい。


鍵盤を1つ外してみる。埃がもわもわ。
ブッシングクロスもズタボロ。


低音部の鍵盤をすべて外した。
鍵盤下に虫の死骸とか虫の住処があったらどうしようと思ったけど
幸い埃と髪の毛と糸くずしかなかった。
バランスピンがサビて緑になっている。
こんなにサビてるのにタッチが軽いのはどういうことなんだろう。


フロントのパンチングクロスを取ったところ。


紙パンチング。
余談だけど、『UNTITLED』第1話のあらすじに出てくるドーナツ型の紙というのはこれのこと。

 【第1話あらすじ】
 評判の悪い成金が自宅のサロンで撲殺された!
 被害者の手に握られていたドーナツ型の小さな薄い紙は一体何なのか?
 部屋に落ちていた縫い針は犯人への手がかりなのか?
 探偵が事件解決のために奔走する一方、
 ピアノ弾きはサロンに置かれた高級グランドピアノに興味津々で、事件などどこ吹く風。
 果たして2人は犯人を見つけ出すことができるのか。

ピアノ弾きは紙パンチングを見た瞬間に、ピアノに何かあると踏んですぐにピアノを調べた。
“事件などどこ吹く風(大嘘)”というわけである。

 

とりあえず鍵盤下にたまった埃だけ取り除いて全て元に戻した。
アクション部分の埃もひどかったが、眺めるだけにとどめた。
かわいそうだからせめて少しきれいにしたい気持ちもあったけど
素人が下手にアクションを触って壊してしまったらそれこそかわいそうだ。
鍵盤を外すのもギリギリNGな気もしたけどな。

放置しすぎていたことによる悪化もあるけど
よくよく考えると自分より年上なんで、それなりに老いるのは仕方ないよな。
自分でちゃんと中を見たのは初めてなので、いつからこうなってたのかわからん。
…ウィスタリアくんと作った最後の曲は♪『I shall re...』だ。
ということは、2008年までは弾いていたんだな。
2009年に第6宇宙に出奔したのがまずかったんだな。
あれさえなければずっとピアノを弾いてた気がする。

 

ごきげんうかがいれぽーとおしまい。